次世代に繋ぎたいアニメーション
シュレックと聞いて「誰?」ってなる人はそうそう居ないほどの有名人☝︎
緑色の大柄な皮肉屋のオーガである彼は、人々を怖がらせてのんびりと泥風呂に浸かる至福の時を過ごしていました。
しかしそのひと時をぶち壊されてしまいます。
ひとつの国を治めるファークアード卿は素晴らしい国を建てる為におとぎ話のキャラクター達をシュレックが暮らす沼地へと追いやってしまうのです。
ひとりで過ごすことが大好きなシュレックは激怒しファークアード卿に直談判しに向かうのでした。
始めは醜い姿をしたシュレックを退治しようとするファークアード卿ですが、彼は踏み止まります。
そう、彼にはもうひとつの野望がありました。
まだ国王ではない彼が必要とするのはれっきとしたプリンセス👸そこでシュレックにプリンセスを助け出したら沼地を元通りにしてやると約束し、シュレックはすぐ様プリンセスを助けに向かいました。
何ともスムーズ過ぎて気持ちがいいくらいです。それほど自分の暮らしが大切なのが分かります。
一緒にプリンセスを助けに向かうのはお喋りなロバのドンキー🐴
お調子者で楽観主義なドンキーはどんどんとシュレックの心に変化を与えて行くことになります。
ドンキーはこの物語の案内人と言っていいほどのキーキャラクターですね🗝
始めは沼地を取り戻す為だけに動いたシュレックですけど初の友人であるドンキーと一緒にプリンセスを助け出した時、彼の中の何か動き始めた気がします。
そして無事に助け出されたプリンセス、フィオナ姫は何処にでもいる夢見る乙女。でも本当の姿は…?
というのがこの映画のミソですね
夜は夜の姿、昼は昼の姿、2つの顔を生きる。運命の人と口付けを交わす時、まことの姿を得る
まぁ確かに女ってがっつりメイクした昼の時とメイクを落とした夜の顔って多少は差異がありますよね😂でも彼女の場合はそんな小っぽけな悩みじゃない…
始めは呪いを解くことばかり考えていたフィオナだけど、シュレックと共に過ごす内に自分の気持ちに気がつくんです。そして少しずつ惹かれ合う2人。
気になる異性に対して、いい顔ばかりして好きになってもらっても本当の自分なんか曝け出した時には恐ろしい現実が待ち受けていますよね。
それでもシュレックとフィオナの間に溝が生まれてしまいます。フィオナは秘密を打ち明けようとしなかったためにシュレックの勘違いを生んでしまったのです。
お互いに素直になれず別の道を歩む2人。シュレックは約束通り独りぼっちの沼地へと帰り、フィオナはファークアード卿と結婚し呪いを解くためにお城へと向かうのでした。
シュレックがドンキーに語っていた、怪物は玉ねぎに似ているというシーンがあります。怪物の心は玉ねぎのように何枚もの皮に覆われている、と。怪物といえど心は繊細なんです。
大丈夫ではないのに強がってしまい、天邪鬼になることで自分の身を守ろうとするシュレックにドンキーは友人らしく宥めるのです。
許しあうのが友達だと伝えるドンキーはシュレックに正直に前を向いて歩く事を考えさせます。
結婚式を止めに入るシュレックにフィオナは感無量🙏🏻やはり乙女にはドラマチックな展開に弱いのよね
そこでシュレックに愛されていることを知るフィオナは本当の自分をまず見て欲しいと話し、頃合いを見計らったように夕日が沈む。
夜の姿へと変貌するフィオナにシュレックは驚いていたが素直に喜ぶ表情が印象的でした。
それに対しファークアード卿は、醜いから退治せよと家臣に命じるも呆気なく返討ち🙏🏻邪魔者がいなくなったところで2人は運命の口付けを交わします。しかしフィオナの姿は怪物のまま。
呪いが解けてまことの姿に戻るはずなのに、と落胆するフィオナにシュレックはキレイだよと伝えるのも成長のひとつな気がします。
こうして社会人になってからまたシュレックを観てみると違った視点で物事が見えてきました。
大人になるにつれて人を受け入れるって相当なエネルギーが必要ですし、そうそう信用できる人間関係なんて築けない。だからこそ心から信頼できる友人がいるってことがどんなに価値のあることか気づかされました。
そして大切なのは表面ではなく内面であること。フィオナが本当の自分を愛してくれる人と巡り会えたのは、本来の自分を受け入れることが出来たからでしょうか。
子ども達に是非とも観てもらいたい映画です🎟